作曲したい…音楽理論を身につけるための参考書

多くのクラシック音楽を聞いていると、「自分もこんな曲を作ってみたい」と一度は考えるものです。

とはいえ、曲を作るというのは思いのほか難しく、音大に通っている方でも音楽性が充実している曲を作るのは至難の技です。身の回りに専門家がいる方は少ないでしょうし、参考書も数が多くどれを選べばよいか迷ってしまうものです。しかし、音楽理論を学べば、「良い一曲」を作るためのヒントを得ることができます。

また、音楽を真に楽しむためには、その曲を深く理解することも必要です。楽曲の構成や、対位法・機能和声といった知識があれば、偉大な作曲家が1音に込めたこだわりを知ることができます。

ここでは、基本的な音楽理論についての参考書を通して、作曲や真に音楽を楽しむための知識を習得する方法を見ていきましょう。

楽曲理論

本当に音楽を楽しみたいのであれば、曲の構成を理解することはとても重要です。

例えば、「ソナタ形式と三部形式の違い」はわかりますか?交響曲やピアノソナタなど、有名曲にも多く見られる形式ですが、楽曲の構造がわかるということは、曲の本質を理解する上で必須です。

曲の構造がわかるということは再現部の工夫や曲のクライマックスの盛り上げ方を知ることになりますから、作曲する上でも絶対に欠かせない知識です。

多くの本が出ている中でも「作曲の基礎技法」はおすすめできる本です。十二音技法で有名な、あのシェーンベルクが書いた本で、「特別な才能を必要としない」作曲の技法を説いています。シェーンベルクは優れた作曲家であるとともに教育家でもあり、鋭い洞察力と深い学識により精緻な分析を加え解説した貴重な本です。

アルノルト・シェーンベルク

対位法

音楽理論として「対位法が必須なのか?」はしばしば疑問視される点です。

しかし、ピアノを小さい頃に習っていた方なら、J.S.バッハの「インヴェンションとシンフォニア」を取り組むことになることからわかる通り、音楽教育的にはいつかは必ず通る道です。

実際、対位法の極致である「フーガ」には、大変高度な完成度と風格を持った傑作が多く、コアなファンも多いです。フーガでなくても、楽章や曲の一部にフーガを模した対位法的な掛け合いを加えられることもあり、歴史的にも作曲技法としても対位法の重要性は疑う余地はありません。

対位法についても様々な本が出ていますが、以下で紹介する「対位法」という本は、おそらく日本で最も由緒ある対位法の解説書です。この本を読み通せば、対位法の深淵を垣間見ることになるでしょう。

機能和声

近代以降の音楽理論としてもっとも大きなウェイトを占めているのが、「機能和声」の分野です。

調性音楽を楽しむ以上、魅力的なコード進行を理解するために、機能和声の理論は必須です。

機能和声についての参考書として「和声―理論と実習」は、あまりにも有名です。先に出てきた「対位法」とともに、音大の授業で参考書として用いられることが多く、手元に揃えておきたいシリーズです。

より初心者向け

より初心者向けの参考書としては「音楽の理論」がおすすめです。内容としては楽典をより作曲・演奏のために詳しく掘り下げられており、理論書として総合的に優れた一冊です。

特徴は譜例の多さと内容の網羅性です。ひとつのトピックを説明する際にも、必ず実際の曲から譜例を掲載し、それぞれについてしっかりとした分量のページが割かれています。

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