Appleの注目の新商品といえば、新型iPhoneだけでなく、Touch Barが搭載されたMacBook Proですね。夏に13・15インチが発表され、冬にはリプレイスモデルとして16インチが登場しました。今回はそんな最新型MacBook Pro 13"購入後の開封レビュー、いわゆる開封の儀を一緒に見ていきましょう。
MacBook Proを買ったよ!
待ち遠しかった新製品の発売日は、いつだって新しい商品を買うのは心が躍りますよね。ワクワク感とともに、おうちにやってきた新しいMacをご紹介していきます。今回はよくいわれる開封の儀というものですね。
購入の動機
今まで持ち運びに便利だった愛機はMacBook Airは2009年ごろに購入したマシン。Late 2009と呼ばれているこのモデルは、macOS 10.12 Sierra以降の最新版をインストールできないという、いわゆる「互換切り」にあった世代です。
もちろんOS X 10.11 El Capitanのバージョンを維持することで引き続き使用は可能です。しかし、このところ出先でのパソコン作業が増え、ネットワークに接続したいというとき、流石に最新版に更新されていない無防備な旧バージョンの端末をWi-Fiに繋ぐ勇気はありませんでした。
外での愛機として使っていたMacBook Airに代わり、新しいマシンが必要になった瞬間でした。これまでお出かけ用に使っていた端末は室内用にするとして、後継はどのマシンにするか・・・?
Mac愛用者な私は今回も迷わずMacをセレクト。それも出先での作業を快適にするため、MacBook Proを選びました。決め手は明快です。
- ProでもAir同様にSSDを搭載している上、Proの方が高負荷な編集もできる
- Proのデザインと新しいカラーリングの調和が美しい
- 今ならクレジットカードの還元キャンペーンで10%近くお得!(現在は終了)
参考として、一番お手頃なモデルのProとAirの性能も考慮しました。並べてみると、細かい部分が違うのがよくわかりますね。
MacBook Pro 13-inch, 2019 | MacBook Air 13-inch, 2019 | |
CPU | 1.4GHzクアッドコアIntel Core i5 | 1.6GHzデュアルコアIntel Core i5 |
メモリ | 8 GB | 8 GB |
ストレージ | 128 GB(SSD) | 128 GB(SSD) |
グラフィックス | Intel Iris Plus Graphics 645 | Intel UHD Graphics 617 |
ポート | Thunderbolt 3ポート x 2 | Thunderbolt 3ポート x 2 |
Touch ID | あり | あり |
Touch Bar | あり | ー |
重量 | 1.37 kg | 1.25 kg |
価格 | 153,780円(税込) | 131,780円(税込) |
それにしても今も使っているAirちゃん、外にも頻繁に持ち歩いていたのに、10年も持ってくれたのね。
購入したMacBook Pro
今回購入した製品は以下の2019年モデルです。
- ディスプレイ:13インチ(2,560x1,600 px、227 ppi)
- OS:Mac
- CPU:1.4 GHzクアッドコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大3.9 GHz)
- メモリ:8 GB
- グラフィックス:Intel Iris Plus Graphics 645
- ストレージ:256 GB(SSD)
- 重量:1.37 kg
一口にMacBook Proと言っても、年式・画面サイズ・カスタマイズの有無など微妙に異なっています。私が購入したMacBook Proは通常の市販品モデル(13", 2019, Two Thunderbolt 3 ports)で、色はスペースグレイです。
念願の新しいApple製品ということと、流石にそこそこお高いお買い物だたということで、宅配便で届いた時には心臓がバクバク鳴ってました。思わずレビューをしてみようとなった訳です。忙しい事を言い訳に記事にできていませんでしたが。発売自体は7月でしたから、一周遅れというか出遅れ感があるのは内緒です。
実は、同時期にWindowsの端末も必要となり、さらにもう1台ノートパソコンを購入したというのは、また別のお話。使い分けているからしょうがないね。
同時期に買った端末のレビューはこちら。
実際に開けてみた
こんな装いで我が家にやってきました。
まずはダンボールを剥いでいく。
Apple製品の外箱はいつの時代も格好いいですよね。
Appleらしいフォントですが、いつの間にか"Myriad Pro"が"San Francisco"に変わったようです。
箱を開き、ついにご対面。
本体の下には付属品が。
入っているアイテムはこれだけ。本体を入れてたった4点。左上のパッケージの中には気持ち程度のマニュアルとAppleロゴのシールが入っています。
並べるだけでも美しい。色はスペースグレイですが、角度の関係でシルバーに見えます。
本体の透明な包装フィルムから外し、いよいよ画面を開いてみます。
初回は画面を上げるだけで起動します。ディスプレイ面が白いのは、画面保護シートがついたままなためです。今回のモデルから起動音はなくなりました。
画面保護シートを外し、後は設定を行なっていく。
使ってみた感想
ディスプレイ・サイズ
一言でいえば、やはりRetinaは美しかった。
文字の表示については有名な話で、フォントがきれいで、妙なカクカク感をまったく感じないのは、画面の精細さとハイスペック故の描画機能よるものです。超高画質で撮影した写真を拡大すると、普通のパソコンは画面自体の解像度が原因で表示の荒さが目立つものですが、Macならば大きく拡大してみても滑らかで、クリエイティブな作業もストレスなく進めることができます。
一般的に、画面の解像度は「1,024×768」といった絶対的なピクセル数で表現しますが、MacのRetinaはppi、つまり画面サイズに対してどれだけピクセル数が詰め込まれているのかという密度(高精細)で表現します。言い換えれば、それまで絶対的なピクセル数でしか表現できなかった液晶の解像度の評価基準を変えたのがAppleなのです。
サイズ感として、ディスプレイのサイズは、今も使っているAirの画面と比較しても13インチあれば十分に感じました。デスクトップ画面の切り替え機能がありますから、たくさんアプリを開いていても、いろいろなウィンドウのタブをいちいち探さなくても目的のアプリを探せるのは便利ですね。
もし外への持ち出しを前提に買う方は、普段から大きめのバッグを持ち歩くのであれば15インチも選択肢に入るかなという印象です。幅・奥行きについては、13インチであればA4のクリアファイルに収まるくらい、15インチであれば明らかに収まらずはみ出るようなサイズ感ですから、バッグへの収納となるとかなり迷うと思いますね。
キーボード
最近のMacBookはキーボードの良くない評判をよく聞きます。
どうやら、2016年版から新しく搭載されたバタフライ構造の薄型キーボードが壊れやすいらしいという評判です。というのも、バタフライ構造のキーボードはチリやホコリにとても弱く、内部の隙間に入り込むことでキーが反応しなくなるという問題が多発しているようです。
流石に使いはじめなので、そのような不良については発生する由もなく。むしろ薄型になったことでタイピングの感触が大きく変わってしまうことを懸念していましたが、確かに打鍵感の感触はかなり浅く軽いものの手応えはあり、不快さは全く感じられないという感想です。今まで使っていたAirのキーピッチ(キーの大きさ)と打鍵の浅さの違いには、もうしばらく使ってみて慣れることが必要そうです。
今回購入したのは市販モデルでしたので、一般的なJIS配列のキーボードとなっています。よりスマートなUSキーボードのモデルを選びたい方は、「Apple Store」公式ページにてオプションで購入してくださいね。
トラックパッド
Macユーザーであれば今更説明するまでもないのですが、トラックパッドはやはり素晴らしいという言葉に尽きます。Multi-Touchジェスチャーという1本指から4本指まで使う事で、様々な操作を直感的に行える機能で、15種類もの操作が可能になっており、マウスに頼った作業よりもできることは遥かに多いのです。
また、昔のモデルと比べるとトラックパッドがひとまわり大きくなっており、操作性が上がりました。その大きさはざっくりいうとiPhoneと同じくらいにまで達しています。一般的なノートパソコンよりも間違いなく大きいですね。
Touch Bar
Touch Barは今回のモデルからもれなくMacBook Proについてくる機能です。しかし、このTouch Bar、使う場面がいまだにわからない。あまり知られていませんが、ファンクションキーは多くのアプリケーションや文字入力で便利なショートカットキーとなっており、これまで私はこの機能を標準設定でファンクションキーを使用していたため、非常に戸惑っています。当然、横にあったEscキーも無くなっています。
巷では「Pock」というユーティリティアプリを使うことで、Touch BarにDockを表示させる人が多いのだとか。Dockはアプリケーションの起動に必要ですが、フルスクリーンの使用時にはDockが自動で非表示になり、表示させるためにはカーソルをわざわざ画面下部にもってくる必要があります。Touch Barに常にDockを表示させておけばその手間もなく便利ということらしい。
ポート
ポートはThunderbolt 3(USB-C)のみとなっており、SDカードスロットだけでなく、USB-A(いわゆる普通のUSB端子)やHDMI、おまけに電源のMagSafeも消えました。充電方法としては、iPhoneと同じ形のコネクタで充電することになります。もし、外部出力するならば、変換用のUSB-Cハブは必須でしょう。
ちなみにiPhoneではなくなってしまった、イヤフォンジャックはまだ健在です。この点について、過去、米Appleのワールドワイドマーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏が説明しています。「イヤフォンジャックのみを残したことと矛盾していないか?」という質問への回答です。
「全然矛盾しないよ。MacBook Proはプロ向けのマシンだ。3.5ミリのイヤフォンジャックがヘッドフォンを差すためだけのものであれば必要ない。無線のいいヘッドフォンがたくさん出ているからね。だが、音楽のプロはこのジャックにスタジオモニターやアンプなど、まだ無線接続に対応しないオーディオ機器を接続する。(だから残す必要があった)」
英The Independentのインタビューにて
とはいえ、昔のMacといえば規格のジャングルと言えるほど、年代・モデルにより多種多様なコネクタが搭載されていた点を考えれば、Thunderbolt 3への収束は改善といえるのかもしれませんね。
バッテリー
ある程度使っていると、バッテリーの時間が気になりました。公式ではバッテリーが10時間有効となっていますが、多分、10時間は持ちません。さほど高負荷な作業ではなくても比較的発熱が大きい点や、有機ELのTouch Barは明るさを調節できず常に最高輝度でしか使えない点などが原因なのだと思います。
とはいえ充電時間は早く、バッテリー残量がほぼ0でも体感的には50分程度で最大になりますから、外でバッテリーが気になったときには少しの時間だけ電源を使えれば、問題ないと言えますね。
とにかく新しいMacを体験すべし!
最高モデルではCPUに第9世代の8コアi9が搭載されるようになったとはいえ、総じて昨年のモデルと比べてスペック上は大きく変わらず、性能向上の上限に近いことが想像に難しくありません。そうだとすると、メリット・デメリットは色々ありますが、完成度が高く、見た目も使い勝手もよい今回のMacBook Proは素晴らしい出来だといえますね。
Touch Barという新しいインターフェイスが完全搭載された今こそ、新しいMacを体感する大きなチャンスだと言えるのではないでしょうか?
気になる方はMacBook Proをチェックしてみてくださいね。さらにハイスペックな15インチが気になる方はこちらから。
2019年11月13日、Appleは新型のMacBook Pro 16インチを発表し、翌日14日から発売されました。第9世代のIntel CPU搭載、最大11時間のバッテリー、Escキーの復活など、性能・利便性が向上しています。気になる方はチェックしてみてくださいね。
パソコン選びのお供には・・・
「新しいパソコンがほしいなぁ」と思った方には朗報です。次の記事ではいくつかの用途に合わせて、おすすめの端末を紹介しています。どれも購入する価値のあるものですから、ぜひ見てみてくださいね。