日本国内だけでも数えきれないほどのクレジットカードがありますが、その中でも多くの人が見たこともない珍しいものがあります。例えば、ある特定の職業の人のみが保有を認められるカードがあるとすれば・・・。今回はそんな「職業限定・職種限定クレジットカード(前編)」の話題です。
クレジットカードとは?
当記事は「とにかく見たことのないカードを見たい!」「職業限定・職種限定のカードなんて本当にあるの?」という方へ向けたものとなっています。クレジットカードの仕組みやメリット・デメリットを知りたい方は、まずこちらの記事を見てみてくださいね。
「そもそもクレジットカードを選ぶポイントがわからないよ!」という方は、以下の記事で疑問を解消してみてください。
職種限定カードのメリット・デメリット
職種限定でクレジットカードがある理由は一体なんなのでしょうか?
ひとつにはクレジットカードによりその職種に対して補助を行うというメリットがあります。特定の職業団体が発行しているカードであれば、本当にその属性の人たちにとって必要なサービスがあるかもしれませんね。とはいえ、実際には突出して目を引くようなメリットは、控えめに言ってもあまり見受けられません。
デメリットとしては、普段使いのカードとしては還元率が高くないことです。ここに紹介する職種は一般的には属性が平均よりやや高めに見られることが多い職種であるため、ステータスがやや高いということなのかもしれませんね。他には、券面(デザイン)がお世辞にも美しいとは言い難く、人前で出すのが少し恥ずかしいということですかね。
職種限定カードのラインナップ
医師会カード
JAPAN DOCTOR’S CARD
三井住友カードが発行しているクレジットカードです。医師なら誰でも発行できるというわけではなく、各都道府県の医師会に所属している方のみ発行が可能です。医師会に所属する条件が医師であることではないため、実は医師でなくでも発行できる都道府県があるのだとか。
このクレジットカードは三井住友VISAのカードと同等で、ゴールドであれば年会費は1.1万円(税込)、ポイント還元率も一般の三井住友VISAゴールドカードと同じです。この医師会カードだけの特典としては、提携先の百貨店やホテルではこのカードのみのメリットがあり、一例としては、高島屋での買い物が5%割引、かつポイント還元率が2.2%になります。
カードの発行枚数は少なく、これまでゴールドカードと一般カード合わせて10,000枚に少し達しない程度の枚数となっています。
JAMIC GOLD CARD
りそなカードが発行する年会費16,500円のゴールドカードです。こちらも中身は三井住友VISAゴールドカードと同等です。
このカードの特徴として、クレジットカード表面の名前にM.D.(Medical Doctorの略)を付けることができるという点があります。海外では敬称としてDr.かMr./Mrs.かを聞かれることもありますが、M.D.かどうかの確認はこれまで聞いたことはないです。旅行先で急病人が出たため、「お医者様はいらっしゃいませんか?」という場面には出くわしたことがあるのですが。
ゴールドカードなだけあってショッピング保険として、購入から90日以内に破損、盗難、火災などの偶然な事故により損害を被った場合、最高300万円まで補償を受けられます。
また、年100万円の利用で、WEBカタログギフトをプレゼントするキャンペーン「心ときめく贈り物」を受けられます。もちろんゴールドカード特典としての空港ラウンジ利用、りそなゴールドカードのさまざまな特典が利用できます。
m3.com カード
m3.comといえば、医師の間ではよく知られた、医療従事者向け情報提供サイト。エムスリー株式会社が提供しているサービスですね。そのm3.comはクレジットカードも提供しています。m3.comカードは2010年からJCBより発行されており、医師限定で取得可能です。
カードのデザインはシンプルですが、地紋に医療のシンボルである「アスクレピオスの杖(蛇と杖)」が描かれています。一般カードも黒を基調としたデザインとなっており、ゴールドカードと共に医師のステータスにふさわしいプレミアム感がありますね。
付与されるポイントとして利用金額に応じて「m3ポイント」が貯まります。「m3.com」のサービス利用時のほか、利用金額1,000円につき1ポイント貯まります。貯まったポイントは生活雑貨や食品など様々なジャンルの品物と交換可能です。さらに、「m3.comカード・ショッピングポイントプラス」という1年間の本カードご利用金額に応じ、1倍、1.5倍、2倍、3倍の4つのポイント加算コースが設定されています。(3倍はゴールドカード会員のみ)。家電量販店、総合スーパー、書店、税務に関するサービスなど追加ポイント加算店のご利用で1,000円につき、さらに1~3ポイント加算、特選海外旅行に参加の場合、1名につき1,000ポイント加算となっています。
中身は年会費1万円のJCBゴールドカードです。加算されるポイントはJCBのokidokiポイントではなく、m3ポイントが付与される、という点には注意が必要です。
会計士カード
CPA DCカード
CPA DCカードは公認会計士協同組合が提携しており、一般カードとゴールドカードの2種類があります。
通常のDCカードと同様、三菱UFJニコスが発行しているカードで、決済ブランドとしてVISAまたはMastercardのいずれかから選ぶことができます。
中身はDCカードです。
CPA・MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
公認会計士協同組合が提携しているもう一つのカードは「MUFGプラチナアメックス」と同等のカード。ちなみにCPAとは"Certified Public Accountants"の略で、公認会計士を意味します。
「プラチナ・コンシェルジュサービス」では最上級のホスピタリティを楽しめます。国内・海外でのレストランのご予約、海外のミュージカルのチケットの手配、さらに海外でのトラブルや急なご病気などの緊急時のご支援まで、専任のスタッフが24時間365日、会員様のご相談やご要望を承るコンシェルジュサービスをご用意しております。
他にも海外空港ラウンジサービス「プライオリティ・パス」、海外渡航のご出発・ご帰国の際、カード会員様お一人につきスーツケース1個を無料配送ができる手荷物空港宅配サービスがあります。さらに、国内・海外の一流ホテル、厳選された上質なダイニングやスパなどで、プラチナ会員様のみがご利用いただける特別なご優待(スーペリア・エキスペリエンス)、各地の美味しいレストランを集めたグルメ優待サービスとしてレストランおすすめのコースメニューを2名様以上でご利用いただいた場合に、1名様分のコース料理が無料になります。(プラチナ・グルメセレクション)
保険としては、海外旅行傷害保険が最高1億円、国内旅行傷害保険が最高5,000万円、国内・海外渡航敏遅延保険が最高2万円、ショッピング保険が年間補償限度額300万円、犯罪被害傷害保険が最高1,000万円となっており、保障も充実しています。
後編に続きます。
より高いステイタスをカードに求める方には、こちらの記事もご覧ください。