入社して1年が経ったころ、私は初めて本気で「この先どうするんだろう」と考えました。
仕事には少しずつ慣れてきた。東京の生活にも慣れてきた。でも慣れてきたからこそ、見えてくるものがある。「このまま働き続けたらどうなるんだろう」「結婚はいつすればいいんだろう」「子どもを産んだら、仕事はどうなるんだろう」。
20代前半の女性が抱える悩みって、ひとつひとつは小さくても、全部が絡み合っていて、誰かに相談しようとしてもうまく言語化できないことが多い。この記事では、私が実際に悩んだこと・今も悩んでいることを、できるだけ正直に書いていきます。
悩み① 仕事ができているのかどうか、全然わからない
入社1年目の最大の悩みは、正直これでした。毎日指示されたことをこなしているけれど、自分がちゃんと「仕事ができている人」なのかどうかが、全くわからない。
学生時代はテストの点数や成績という明確な指標があった。でも仕事には、そういうわかりやすいものがない。上司に怒られなければいい方なのか、褒められなければダメなのか、そもそも評価されているのかすらよくわからない。
同期が5人しかいない小さな会社では、「周りと比べる」という基準も使えません。大企業なら同期が多くて自然と比較対象ができるけれど、うちの会社ではそれができない。自分が普通なのか、遅れているのか、進んでいるのか。ずっと霧の中にいるような感覚が続きました。
2年目に入ってから、評価基準を自分で作るようにしました。「先週より早く処理できた」「クライアントから直接お礼を言われた」「上司に確認なしで判断できた場面が増えた」。小さくても、自分で成長を測る軸を持つようにしたら、少し楽になりました。
悩み② キャリアという言葉が怖い
「10年後どうなりたいですか?」という質問が苦手です。就活のときも苦手だったし、今も苦手です。
20代前半の女性にとって「キャリアを考える」ことは、単純に「仕事の上でどうなりたいか」だけじゃない。結婚するのかしないのか、子どもを産むのか産まないのか、パートナーの仕事や転勤がどうなるのか——全部が絡み合って、「10年後」が全く見えない。
男性の友人と話すと、このあたりの感覚が全然違うことに気づきます。彼らは「10年後は管理職になっていたい」とか「30代で独立したい」とか、キャリアの話をするときにあまり結婚・出産の変数が入ってこない。でも私の10年後には、その変数が大きく影響してくる可能性がある。
それ自体が不公平だという気持ちもあるし、でも現実としてそういう構造の中に自分がいることも認めざるを得ない。このもやもやを、うまく言語化できたのはつい最近のことです。
悩み③ 結婚を「いつかすること」として考えていいのか問題
24歳の今、結婚を急いでいるかというと、全然そんなことはない。でも「まだ若いから考えなくていい」とも思えない微妙な年齢になってきました。
周りを見ると、大学の同期で結婚した子が少しずつ出てきました。SNSで流れてくる結婚報告を見るたびに、「おめでとう」という気持ちと「自分はどうするんだろう」という気持ちが同時に来る。祝福100%かというと、正直そうでもない。その自分の気持ちに気づいて、少し嫌になることもあります。
もう少し具体的に考えると、「結婚したい相手を見つける」のはまだ先として、「結婚に向いた出会いの場」に自分がいるのかという問題があります。小さな会社に勤めていて、職場での出会いはほぼない。東京は一見出会いが多そうだけど、地方出身の私には地縁もなく、日常の中で自然に異性と知り合う機会は正直少ない。
マッチングアプリを使っている友人が多いのも、こういう状況を反映しているんだと思います。私も登録してみましたが、「この人と将来を考えられるか」を見極めながら出会うというのは、思っていたより消耗する作業でした。
悩み④ 出産のタイムリミットを意識し始めた
「35歳以上は高齢出産」という言葉を、なんとなく知識として知っていたのはずっと前からです。でもそれが自分ごとになってきたのは、24歳になってからでした。
35歳まであと11年。長いようで、仕事・結婚・妊娠・出産というステップを順番に踏もうとすると、意外と余裕がない。結婚するのに2〜3年かかるとして、子どもを産むまでにさらに1〜2年かかるとして……と逆算し始めると、急に焦りが出てくる。
でもその一方で、「今の自分が子どもを持てる状態か」と聞かれたら、全然準備できていないという感覚もあります。経済的にも、精神的にも、パートナー的にも。この「焦り」と「準備できていない感」が同時にあって、どちらとも向き合えない時期が続きました。
ひとつ整理できたのは、「出産のタイムリミット」を意識することと「今すぐ行動しなきゃいけない」は別の話だということです。知識として持っておくことと、焦りに飲み込まれることは違う。卵子の加齢や妊孕性(にんようせい)についての情報を冷静に知っておくことは、将来の選択肢を広げてくれます。
悩み⑤ 産休・育休を取ったら、仕事はどうなるのか
今の会社は小さな会社なので、産休・育休を取った前例がありません。制度としては存在するけれど、実際に取った人がいないということは、どういう空気になるのか全くわからない。大企業なら「前例」があって、ある程度イメージできるけれど、うちの会社ではゼロから作ることになる。
法律上は取れるはず。でも「取れる」と「取りやすい」は全然違います。同期が5人しかいない少人数の職場では、自分が抜けることで誰かに直接しわ寄せがいくことが目に見えている。それがわかっているからこそ、使いにくい。
また、産休・育休から復帰した後のキャリアについても、想像がしにくい。数ヶ月〜1年以上のブランクの後、自分の仕事の感覚は戻ってくるのか。ポジションは変わっていないか。評価はリセットされないか。制度はあっても、使った先の現実が見えないことへの不安は、今も消えていません。
悩み⑥ 「仕事か結婚か」という問いが嫌い、でも消えない
「仕事と結婚を両立したい」というのは、今の20代女性のほぼ全員が思っていることだと思います。でも現実は、「両立したい」と思うほど、どちらかを妥協しなければいけない場面に直面することがある。
たとえばキャリアアップのために転職を考えたとき、「もし今付き合っている人と結婚するなら、相手の勤務地に合わせることになるかも」という思考が自然と入り込んでくる。逆に結婚相手を探すとき、「この人と一緒になったら、自分の仕事はどこまで続けられるか」を無意識に計算している自分がいる。
「仕事か結婚か」という二項対立を押しつけてくる人は今の時代少なくなりましたが、その問いは誰かから来なくても、自分の中で静かに生まれてくるものだと感じています。
これに対して今の私が出した答えは、「答えを出すのを急がない」です。どちらかを選ぶのではなく、その時々の状況で柔軟に判断できるように、情報と選択肢を手元に揃えておく。それが今できることだと思っています。
悩み⑦ お金の不安が、全部の悩みの底にある
上に書いてきた悩みの多くは、突き詰めると「お金の問題」と繋がっています。
産休・育休中の収入がどれだけ下がるのか。シングルで生きていく場合、老後の資金はどう準備すればいいのか。子どもを育てるのにいくらかかるのか。東京で家を買うことはできるのか。
手取り19万円の生活の中で、これらの不安と向き合うのは正直しんどいです。でも知らないでいることの方が、もっと怖い。だから少しずつ、iDeCoやNISAについて調べ始めました。まだ全部は理解できていないけれど、「将来に備えること」を20代のうちから始めることの意味は、調べれば調べるほどわかってきます。
最後に:悩んでいることは、考えている証拠だと思うようにした
20代前半の悩みって、解決策がないものが多い。仕事の評価も、結婚のタイミングも、出産の選択も、正解がない問いだらけです。
でも最近思うのは、悩んでいること自体は悪いことじゃないということ。漠然と「なんとかなるでしょ」と流すのではなく、ちゃんと考えて、もやもやしている。それはその人が自分の人生をちゃんと見ようとしている証拠だと、私は思っています。
答えは出なくていい。でも考えることをやめない。それが今の私のスタンスです。同じように悩んでいる人がいたら、「一人じゃないよ」と伝えたくて、この記事を書きました。

