8月といえばバカンスの時期にあたり、どの市場でも夏枯れとなることからSell in Mayなどのアノマリーが有名です。特に2020年7月末には為替市場が非常に大きく動き、人によって投資の結果は様々だったのではないでしょうか?ここでは夏枯れと市場の動きについて見てみましょう。
2020年7月末のドル円の動き
ご存知の方も多いように、市場の世界にも夏枯れという言葉があります。板が薄くなりがちで、少しのニュースでも相場が大きく動くことに注意が必要となる時期ですが、実際、2020年7月末にはFXで最もメジャーなペアであるドル円が大きく動きました。

日本時間での7/27ごろから円高が徐々にすすみ、7/28に106円を割り込み、7/31朝には104円の割り込みが見えて来る水準まで円が強くなりましたが、その後大きく反転し、105.9円で週末を迎えています。
これは4-6月の第1四半期の経済指標や決算が発表される中、経済観や数字を嫌悪した投資家が投げたものであり、7/30の米株価は大きく下落しました。しかし、7/31は大きく反発しており、絶望というほどの下落が見込まれなかったという点が大きかったと言えるでしょう。
8月の為替相場の傾向
8月の為替相場は、やはり少しのニュースで動きやすいという特徴に注視する必要があります。
感染の再拡大による経済への影響がくすぶり続け懸念される中、市場はかなり敏感な状態でバカンスシーズンに突入しました。
春から夏にかけ、過去の傾向では日本の株式市場の低下が先行し、そのあとで米国の株式市場が低下する傾向があります。
そのため日本の相場市場について考えられる標準的なシナリオは「夏は円高、株安」となりますが、予断を許さない状況と言えるでしょう。
8月中も目を離せない状況が続きます。