FXでは投資家が取引に参照できるレートが大きく2つに分けわれることをご存知でしょうか?DD方式とNDD方式という言葉を聞いたことがる方もいるかもしれません。しかし、取引にどのような影響があるか理解している人は少ないものです。ここではDD方式とNDD方式について理解しておきましょう。
FX会社での取引には2つの形態があります。その形態とはDD(ディーリングデスク)方式とNDD(ノンディーリングデスク)方式です。
詳しくは以下を見ていきましょう。
DD方式
社内にディーリング部門を持ち、顧客の注文を自社で受ける方式をDD(ディーリングデスク)方式といいます。ディーラーが、顧客の注文をカバー先へ仲介するという流れとなっています。
DD方式はインターバンク直結ではなく「ディーリングデスク」を置いて、「顧客対ディーラーでの取引」、「ディーラー対カバー先の金融機関での取引」というように2段階の取引が行われます。店頭取引(OTC)方式とも呼ばれ、顧客とFX業者との「相対取引」となっており、顧客の注文がそのままインターバンクに流れてるわけではありません。
DD方式の最大のメリットは、スプレッドを極端に狭く設定できることです。本来のスプレッドは、インターバンク市場における「買値(ASK)」と「売値(BID)」の差分であり、常に変動しています。
例えば、NDD方式では、ドル円のスプレッドが1銭なら1枚買って直後に売れば100円の損失になります。しかし、インターバンクと直接つながっていないDD業者の提示するプライスは、リアルな為替レートとは異なり、スプレッドも業者独自に設定したものであり、FX業者の提示する一般的なドル円スプレッドは0.2銭〜0.5銭程度です。
NDD方式
NDD(ノンディーリングデスク)方式とは、ディーリング部門を置いていない会社の取引を指します。具体的には、顧客の注文をFX会社が受けるのではなく、カバー先のレートで約定することになります。つまり、顧客の注文が自動的にカバー先となるインターバンクに流れます。
複数のカバー先がある場合には、原則として一番スプレットの狭い取引レートで約定する事になります。ただし、一部例外もあります。約定を優先させるために、最良レートではなく注文を受け入れるカバー先へ発注する場合もあります。
このようにNDD方式では全てがシステム上で解決されており、世界的にはNDD方式の会社がほとんどである一方、国内ではDD方式の方がメジャーであり、国内で登録されている業者でNDD方式を採用しているのは以下の業者です。
- ヒロセ通商
- インヴァスト証券
- サクソバンク証券
- OADNA Japan
- 外為ファイネクスト
- アヴァトレードジャパン
- FOREX EXCHANGE
- EZインベスト
NDD方式のメリットは、カバー先のレートを利用するため価格操作がなく公正な価格であることを疑いようがない点です。状況によっては顧客に有利となる逆スプレッド(マイナススプレッド)やスリッページが発生する場合があります。スリッページは有利にも不利にも動くことがあります。ブレイクアウトの場面や早朝などの板が少ないときも起こりやすくなります。
また、基本的にスキャルピング取引やEAによる自動売買に制限はありません。システムが全て処理を行うので、業者による制限もかけられず、短期売買が多いからといって口座凍結を行うことはありません。
FX会社にとっては、投資家がスキャルピングで多くのトレードを行うことで売上が上がります。FX会社はポジションを抱えないので、含み損などの負債を抱えることも基本的にありません。
デメリットは、注文によっては部分約定が発生する可能性がある点です。また、固定スプレッドの提示ができないということです。これは、市場のレート(ビッド・アスク状況)に対し、そのまま反映されているので仕方ないことなのです。
FX会社にとってみれば、NDD方式は完全に手数料の商売となるため、小さい会社だとシステム費がかさみがちで、赤字経営となってしまう場合もあります。
そして、NDD方式の中でも注文の執行方式の細かな違いにより、いくつかの種類に分かれます。
STP方式
STP方式とは「Straight Through Processing」の略です。トレーダーとカバー先金融機関やリクイディティ・プロバイダーを直接繋ぐシステムのことをいいます。
約定確認なし(DMA方式)
STP方式のうち約定確認(ラストルック)を行わない方式を「DMA方式」といいます。DMAとは「Direct Market Aceess」の略です。
約定確認あり
STP方式の業者でも約定確認(ラストルック)を行う方式もあります。
約定確認とは、トレーダーの注文を受けたFX業者がカバー先に注文を流し、注文を受けたカバー先がさらなるカバー先として金融機関やリクイディティ・プロバイダーに注文を流すことです。
約定するまでの行程が1つ増えるため、時間にして0.2秒から0.5秒ほど遅くなります。
ETN方式
ECNとは「Electronic Communications Network」の略であり、ネットワーク上で金融商品が電子取引できる私設取引システムのことをいいます。
海外のECN方式では「Currenex」「Hotspot」「LMAX」などが有名ですが、日本のECN方式であれば「くりっく365」が有名です。
DD方式とNDD方式はスプレッドに大きな差が出るため、手数料で業者を選ぶ際には重要な要素となります。手数料で業者を選ぶポイントは以下の記事もご覧ください。