FXシステムトレードの全手法を公開 | 陥りがちな罠とリスクとは?

FX取引の大きな特徴は「平日は時間にとらわれずいつでも取引が可能である」である点です。とりわけ全自動で売買が可能であれば、これほど適した市場はなかなかありません。ここではリピート・ストラテジー・フォローとそれぞれのシステムトレードの方法を比較してみましょう。

FXのシステムトレードとは?

システムトレードとは、あらかじめ決めておいたロジックに従い、システムが自動で取引を行う方法です。最初にプログラムの設定をしておくことで、後はシステムが勝手にトレードをしてくれるということです。

システムトレードは、日本語では「自動売買」と呼ばれます。

詳細は後ほど出てきますが、システムトレードは3種類に分けることができます。決まった値幅で取引を繰り返す「リピート系」、相場状況を踏まえて売り・買いのタイミングを自動設定する「ストラテジー系」、そして稼いでいるトレーダーの取引に追随していく「フォロー系」があります。

「システムトレード」「自動売買」というとなんだか難しそうと思われるかもしれません。FXではシステムトレードを行うことができる業者がありますので、そのようなサービスを利用すれば簡単にシステムトレードできます。もちろん自分でプログラミングを行い、自分だけのトレードシステムを作ることも可能です。

システムトレードを行うべき理由

FX取引の特徴のひとつが「平日の長い時間で取引が可能である」という点です。

株式市場であれば基本的に取引可能な時間帯は9時から11時半と12時半から15時で、1日では合計5時間のみです。

一方、FXの市場は、ほとんどの業者で月曜日の朝7時から金曜日の28時(土曜日の朝6時)前後まで取引が可能です。海外の夏時間(サマータイム)で1時間前後しますが、平日は取引可能と考えてかまいません。

これだけ長い時間取引可能であれば、自動売買によりシステマチックに決まったロジックで取引を行うチャンスが多いため、利益を何度も重ねていくことが可能です。

システムトレードのメリット・デメリット

FXにはトレーダーが自分の判断でトレードを行う裁量取引(いわゆるジャッジメンタル)もあります。自動売買と裁量取引の違いは以下のような点があります。

自動売買裁量取引
取引方法システムが設定通りにトレードする相場状況に応じ自身でトレードする
特徴規則的柔軟
取引コスト高くなりがち低く抑えやすい
収益要因ロジックが相場に合うかどうか取引手法やメンタルコントロール
安定性バックテストで検証され再現性が高い職人技であり属人的、再現や模倣が難しい

自動売買のメリット

システムトレードでは「24時間システムが代わりに取引を行う」「本業や別作業を行いながらでも支障なくFXのトレードができる」といったメリットがあります。また、主観や相場中に陥りがちな心理状態に左右されず、規則正しいルール通りのトレードを実現することが可能です。

特にFX初心者では、欲望や感情に影響され、思い描いた取引から乖離してしまうことが多く、相場に慣れないうちはシステムトレードのツールを用いることも選択肢のひとつだと考えられます。

自動売買のデメリット

システムトレードでは複雑な取引手法をシステムで実現することが難しく、ロジックが明快であるシンプルな売買がメインととなります。

経済指標の発表直後など急変する相場で臨機応変に利益を狙う・撤退することは裁量取引の方が行いやすいでしょう。また、システムトレードは取引回数が多くなりがちで、取引コストがかさみやすいというデメリットがあります。

しかし、取引の全てを手動で行う裁量取引では「少額でもここで利益を確定したい」「これ以上損したくない」などの気持ちに左右されやすく、ルールに従い取引できる強靭なメンタルが必要とされます。

自動売買と裁量取引のどちらを利用するかは、自身のトレードレベルにも関連するため、コストだけで判断してしまうことは早計です。

業者が提供するシステムトレード

リピート系

「自動発注・リピート系」のツールは以下のようなものが存在しています。

サービス名
(会社名)
スマホ
アプリ
少額
取引
デモ
口座
通貨
ペア
手数料入会
キャンペーン
特徴
トライオートFX
(インヴァスト証券)
17種類無料~
片道20円
■「自動売買セレクト」で過去実績の良い設定を選べる
■短期と長期のどちらの運用も可能
トラリピ
(マネースクエア)
16種類無料■特許取得済みのツール
■シンプルな操作性
ループイフダン
(アイネット証券)
20種類無料■トレンド相場も狙える
■短期運用が可能
トラッキングトレード
(FXブロードネット)
24種類片道20円
or200円
■取扱い通貨ペアが多い
■仕掛けた注文場所が相場にあわせて動く
iサイクル2取引
(外為オンライン)
6種類片道20円■細かい設定を省略することも可能
■仕掛けた注文場所が相場にあわせて動く
iサイクル2取引
(ライブスター証券)
6種類片道20円■外為オンラインからのライセンス供与
■仕掛けた注文場所が相場にあわせて動く

ストラテジー系

サービス名
(会社名)
スマホ
アプリ
少額
取引
デモ
口座
通貨
ペア
手数料入会
キャンペーン
特徴
セントラルミラー
トレーダー

(セントラル短資FX)
22種類無料■歴史ある短資会社系FX会社が提供するサービス
みんなのシストレ
(トレイダーズ証券)
27種類無料■トレーダーの取引に追従することも可能
■最小取引単位が1000通貨
macaso
(エキサイトワン)
30種類無料■トレーダーの取引に追従することも可能
■取引できる通貨ペアが豊富

フォロー系

サービス名
(会社名)
スマホ
アプリ
少額
取引
デモ
口座
通貨
ペア
手数料入会
キャンペーン
特徴
みんなのシストレ
(トレイダーズ証券)
27種類無料■トレーダーの取引に追従することも可能
■最小取引単位が1000通貨
macaso
(エキサイトワン)
30種類無料■トレーダーの取引に追従することも可能
■取引できる通貨ペアが豊富

自作のシステムトレード用ツール

必要なプログラム

自分でシステムトレード用のツールを作成するためには、以下のプログラムが必要となります。

  • マーケットデータを取得しトレードロジックを構築するプログラム
  • 業者へ発注するプログラム
  • トレード履歴や保有ポジションを業者から取得するプログラム

これらのプログラムのうち、下の2つはMT4MT5を使うことで、無料で揃えることができます。

ただし、MT4やMT5に対応しているFX会社は限られており、さらに各業者との接続を個別に設定することが難しいため、以下の手順でダウンロードすることを強く推奨します。

  1. MT4やMT5に対応した業者で口座を開設する
  2. 口座開設後に業者から連携される手順に従い、MT4やMT5をダウンロードする

ちなみにMT4やMT5の「MT」とは「MetaTrader」の略です。MT5の方が新しいバージョンなのですが、互換性の観点からMT4から乗り換える人が少なく、いまだにMT4のシェアが大きい状況となっています。

MetaTraderを利用できるFX会社

MT4やMT5に対応している業者は限られており、以下のFX会社がよく利用されます。

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