GMOコインは暗号通貨取引所の中でもっとも有名な業者のひとつです。国内大手のGMOグループが運営している日本最大級の取引所であり、仮想通貨版FXを有するという特徴があります。スマートフォン用の専用アプリ「ビットレ君」は高機能で評価が高く、GMOコインは取引所の有力な選択肢となっています。筆者がGMOコインを実際に利用したレビューとともに、口コミや評判を見ていきましょう。

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分類 | 販売所・取引所 |
通貨数 | 13 |
取引方法 | 現物・レバレッジ・FX |
最大レバレッジ | 2倍 |
レバレッジ手数料 | 0.04%/日 |
アプリ | ビットレ君 |
- APIを使い取引自動化や価格自動取得といった、取引環境を構築したい方
- 取引所取引できちんと板情報を見て取引したい方
- 仮想通貨FXを行いたい方
- スマートフォンをメインに取引を行いたい方

自動取引環境を作れる業者はそれほどなく、本格的に取り組む人には選択肢となる。

仮想通貨FXは他の業者では提供されない取引方法で、逆指値注文などFXの注文方法を使える点がとてもよい。

暗号通貨取引の世界では高いレバレッジでの取引をできる業者が少なく、4倍のレバレッジがかけられる点は嬉しい。

「ビットレ君」が素晴らしすぎます。周りの人がみんなGMOコインに乗り換えた理由がわかりました。
GMOコインの総合評価
GMOコインは数少ない仮想通貨FXを提供している業者です。他にもスマートフォン用アプリ「ビットレ君」の評判が高く、取引自動化のためのAPIを提供するなどとことん利用者のためのサービスを極めています。
通常のレバレッジ取引と仮想通貨FXは似ているようで全く異なるものですが、その点については後述します。
GMOコインが選ばれる理由
GMOコインは優秀かつ他社にはないサービスを提供しており、国内では暗号通貨業者の大手といえるでしょう。
第一種金融商品取引業者登録のお知らせ
— GMOコイン【公式】 (@gmo_coin) May 1, 2020
本日2020年5月1日付で、GMOコインは第一種金融商品取引業者として登録されましたので、お知らせいたします。https://t.co/8stn4K8FeF
何がGMOコインの人気を支えているのか、利用者からの口コミや評判も含め確認していきましょう。
理由1:優秀なツールを提供している
GMOコインが多くの人に選ばれる1つ目の理由は、優秀なツールを提供している点です。特にスマートフォン用アプリ「ビットレ君」の評判がとても高く、他社のスマートフォン用サービスと比較しても、「ビットレ君」は頭ひとつ飛び抜けています。
ビットレ君
ビットレ君は「初心者でもプロでも使いやすいアプリ」をコンセプトに開発されており、トレード画面を中心として機能配置、画面の見やすさ・使いやすさに配慮されています。
スピード注文はもちろん、仮想通貨FXの「IFD注文」「OCO注文」「IFD-OCO注文」を入れることが可能で、相場変動の柔軟な複合注文に対応しています。
WebTrader
WebTraderはWebブラウザで使うツールであり、取引所(レバレッジ)取引に特化したPC専用の高機能ツールとなっています。ひとつの画面で取引が完結できるように板情報、高性能なチャート機能、歩み値、注文機能といった利用者が求める機能を兼ね備えています。
チャート描画には「TradingView」を採用しており、81種類のインディケーター(移動平均、一目均衡表、RSI、フィボナッチ・リトレースメントをはじめ、パラボリックSAR、エリオット波動など)、70種類を超える描画機能があり、チャート分析では超一流の機能を備えていると言えます。
理由2:APIを使った操作に対応
GMOコインが多くの人に選ばれる2つ目の理由は、APIをつかった操作に対応している点です。
暗号通貨取引の世界では、「取引や分析を自動化したい」という高度なトレーダーのニーズがあります。そのような高いレベルのニーズにこたえているのがGMOコインというわけです。
APIのひとつがPublic APIであり、取引所の稼働状況、板情報、最新レートなどを取得できます。分析には価格情報が必須ですが、自動でデータを取得できるのは通常高額なサービスのみです。そのため分析ニーズとして、対応している点は大きなメリットです。
もうひとつのAPIがPrivate APIであり、余力情報や資産残高の情報はもちろん、注文・注文変更・注文キャンセル、ロスカットレートの変更が可能です。分析結果を取引まで一気通貫で行うことができるようになるわけですから、取引の高度化に役立ちます。
理由3:注文情報を板情報を見ることができる
GMOコインが多くの人に選ばれる3つ目の理由は、注文情報を板情報としてみることができる点です。
「板情報に意味があるの?」と思う方もいるかもしれませんが、取引所の注文情報が見れることは実は優れたサービスなのです。
特に暗号通貨では、通常の通貨と異なり売買需要によってのみ価格が決まるので、「自分以外の人がどのような注文を入れているのか?」はとても大きな情報なのです。
歩み値、チャートを組み合わせ、指定した価格で取引するなど、自由に注文を入れられるのが大きな魅力です。
理由4:仮想通貨FXの取引が可能
GMOコインは仮想通貨FXを提供しています。通常のレバレッジ取引とFX取引を両立したサービスは2020年現在、他の国内業者では行われていません。
仮想通貨FXとは?
仮想通貨FXとは、証拠金を差し入れることでレバレッジをかけて行うことができる、FXの仮想通貨版です。ここでは混同しがちな現物取引とレバレッジ取引との違いを比較してみましょう。
現物取引 | レバレッジ取引 | 仮想通貨FX | |
---|---|---|---|
イメージ | 通常の外貨購入 | 株式の信用取引 | FX |
証拠金 | 不要 | 必要 | 必要 |
レバレッジ | × | 〇 | 〇 |
注文方法 | 成行・指値・逆指値 | 成行・指値・逆指値 | 成行・指値・逆指値・ IFD・OCO・IFD-OCO |
買いと売りの両建 | 存在しない | 可能 | 可能 |
現引き・現渡し | 現物のみ | 可(差金決済も可) | 不可(差金決済のみ) |
受渡日 | 即時受渡(約定日と同じ) | 即時受渡(約定日と同じ) | 即時受渡(約定日と同じ) |
レバレッジ手数料 | 存在しない | あり | あり |
レバレッジ取引は株式の「貸借取引」や「信用取引」に近いです。一方で仮想通貨FXは、どちらかといえば先物オプションに近いです。
実際に取引を行った際に大きく異なる点は注文方法です。現物取引やレバレッジ取引では成行・指値・逆指値の3つの注文方法しかできません。一方、仮想通貨FXではFXと同じようにIFD・OCO・IFD-OCOといった高度な注文を行うことができるのです。
仮想通貨FXのメリット
もし注文方法として成行や指値しか使わないのであれば、レバレッジ取引でも仮想通貨FXでもほとんど変わりません。仮想通貨の価格の動きがポジションの損益に与える影響も同じです・
しかし先ほど出てきた言ってみればIFDやOCOといった所謂「セット注文」は仮想通貨FXならではの取引といえます。
仮想通貨は値動きが荒いとはいえ、平常時には指値や成行注文でも問題はありません。「セット注文」が役に立つのは価格の動きが大きくなった「荒れた相場」なのです。そのような際に、大きく利益を上げるためにはセット注文が欠かせません。
なお、仮想通貨FXに対応している通貨はBTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、BCH(ビットコインキャッシュ)、LTC(ライトコイン)、XRP(リップル)となっています。
GMOコインのデメリット
デメリット1:取扱通貨は多い方ではない→取扱通貨が増えました!
暗号資産FXにアルトコイン3銘柄を追加
— GMOコイン【公式】 (@gmo_coin) April 22, 2020
この度、暗号資産FXサービスに、ネム、ステラルーメン、ベーシックアテンショントークンの3銘柄を追加いたしましたので、お知らせいたします。https://t.co/7hcWoQ0MZe
GMOコインは業界大手の会社ですが、それでも取り扱う通貨は多い方ではありません。以下の通貨を取り扱っています。
販売所取引:BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、BCH(ビットコインキャッシュ)、LTC(ライトコイン)、XRP(リップル)、NEM(ネム)、XLM(ステラルーメン)、BAT(ベーシックアテンショントークン)、OMG(オーエムジー)、XTZ(テゾス)、QTUM(クアンタム)、ENJ(エンジンコイン)、DOT(ポルカドット)
取引所取引:BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、BCH(ビットコインキャッシュ)、LTC(ライトコイン)、XRP(リップル)
日本では最大15種類以上の暗号通貨の取引が可能ですから、ほかの暗号通貨でも取引を行うのであれば、同時に他の業者の口座も開くことになります。
デメリット2:取引上限がある
実はGMOコインの取引は1日に行うことのできる取引に上限があります。それは注文数ではなく、「取引数量」により設定されるものです。
1日に1,000ビットコインというのが、その上限にあたります。スキャルピングなど高頻度で取引を行う方は注意が必要です。
GMOコインで注意しておきたいポイント
ポイント1:NEM(ネム)やXLM(ステラルーメン)が少し高い
GMOコインではNEM(ネム)やXLM(ステラルーメン)の取り扱いは販売所取引のみ可能です。
ということは実質的にスプレッドが高く、これらの通貨を取引する際にはやや割高となってしまう傾向があります。
いずれも将来性のある通貨として期待されているものですから、ぜひ取引対象の候補には入れておきたいですね。
ポイント2:取引規制がある
GMOコインでは先に出てきた1日の取引数量制限に加え、GMOコイン独自の裁量で取引規制がかかることがあります。
例えば大きな事件が発生して暗号通貨の流動性に疑念が発生した場合、何らかの事件で価格が暴落してしまった場合などが取引規制のケースに該当すると考えられます。
GMOコインは素晴らしい業者であるとはいえ、有事の際の保険として、やはり仮想通貨の口座を複数保有しておくと安心ですね。